ウソ、大げさ、紛らわしい。 靴や布製の財布なんかに使われているマジックテープ。貼ったり剥がしたりが自由自在なのはすごいけれど、それをもって「マジック」というのはいささか言いすぎだと思う。 帽子から鳩が飛び出したり、大きな箱の中に入ったら人間が消えたり、そんなレベルのマジックを期待してイベントかなにかに行ったとする。舞台の袖から黒いタキシードを身に纏ったマジシャンが登場した。おもむろにポケットからトランプぐらいの大きさの布状のものを取り出す。 そしてその二つの布をくっつけると、布が磁石のようにくっついた。 くっついた布を引き離そうとするとバリバリバリと音を立て、ロミオとジュリエットのように俺達は別れたくないんだという様子を見せて、また二つの布に戻る。 そして自信たっぷりにマジシャンが一言。 「これは魔法のテープです。なんとくっつけたりくっつけなかったりができるのです」 しょんぼりとする子供達や怒りの色を露にする大人達の姿が目に浮かぶだろう。 「ちょっとくっつけるからってマジックは言い過ぎたな」と反省してもらいたいと思う。 まったく同じ理由で「コチラ側のどこからでも開けられます」と書いてあるマジックカットも、実際にどこからでも開くんだからすごいけれど、これも言い過ぎだと思う。 時間を奪うウイルス。 ミュージックバトンというものがブログ界を席巻したのは記憶に新しいと思う。これは「印象に残っている曲は?」とか「最後に買ったレコードは?」というような質問に答え、また誰か5人にバトンを渡し、どんどんとその輪を広げていくというものだ。 亜種としてテレビゲームバトンや競馬バトンというものなんかもあるらしい。 だったら僕が、今、ここから流行らせるバトンがあってもいいだろう。 その名は『ポップコーンスパバトン』 下に挙げた質問に答え、それを皆で渡していくのだ。 Q1「ポップコーンスパを知ったのはいつですか?」 Q2「ポップコーンスパで印象に残っているテキスト5作を挙げて下さい」 Q3「ポップコーンスパ全体についての感想を一言」 たぶんこれを回し始めて数日したらヤフーあたりに 『ただいまポップコーンスパバトンという名で新種のスパムが出回っております。相手をせずに無視したりトラックバックを削除したりの対応をすれば安全ですのでご用心を。誤ってリンク先に飛んでしまった場合には即刻ブラウザを閉じる対応を徹底してください。テキストを一度読むとあまりにもくだらない時間を過ごしてしまうという被害を被ります』 とか出て発信源のポップコーンスパは閉鎖。 嫌なことを全て消し去ってしまう魔法の液体。 僕のように、テレビは全く見ない、携帯の画面も全然見ない、という大学生は今日が何曜日なのかも忘れがちなわけです。昼に起きたときに「あれ、今日って何曜日だ?」と考えた挙句月曜日で、久しぶりに朝から学校に用事があったにもかかわらず、みごとにすっぽかしてしまうわけです。 コンビニにタバコを買おうと思って入れば財布にお金が入っていなかったり、元気一杯に自転車をキコキコやっていれば雨がぽつぽつ降ってきたりと散々です。 嫌なことというのは続くわけで、朝の寝坊は完全に自業自得だとしても、友人が「俺内定が決まったから飲もうぜ」とか言い出す始末です。そりゃあ彼にとってはめでたいかもしれないけれど、僕にしてみたらダメ仲間がまた一人減るわけで、大層テンションが下がるのです。 「えー、でも俺別に内定取れてないし、明日も朝早いし・・・」と僕が渋った瞬間に相手が「バカ言え俺がおごってやるよ。祝いだからな」と言うではありませんか。 そしてなんとビールを3本もおごってくれるではありませんか。 ということで僕にとっての月曜日は大変楽しい、実りある一日でした。おしまい。 僕の食生活はひどい。 外食をしないときは常にカップラーメンという生活を続けていたのだが、少し前にこれではまずいと感じて脱カップラーメンの旗を密かに掲げた。 そして今、コンビニ弁当の嵐が僕の旗を襲う。別名金欠の竜巻だ。 美味しいし簡単なのは良いけれど、コンビニ弁当は高い。さすがに毎食500円オーバーを保つことはできない。 そこで僕はうどんに目を付けた。3玉100円という奇跡の値段のうどん。一食たったの33円。めんつゆの値段を入れたって40円。安い。 ということで今日の僕の一日の食生活を見てみよう。 12時起床 昼ごはん:冷やしうどん40円 夜ごはん:冷やしうどん40円 夜食 :冷やしうどん40円 風呂上り:ビール2缶550円 説得力がまったくない言い訳。 僕の住む金沢は梅雨の存在を忘れ去ったのか、嫌いなものは最後まで残してから食べるタイプなのかわからないけれど、もう夏真っ盛りのような天気だ。 「よし、今年の夏はムキムキになってタンクトップを着て筋肉アピールをしながら過ごそう」と思ったんだけど、もう夏だから間に合わないのでこの予定は来年に持ち越すことにした。 ジーパンだと暑いのでハーフパンツで出歩くようになった。白っぽいハーフパンツにアロハシャツ。サンダルをペタつかせぶらぶらと歩く。快適だ。これでビールでも飲みながらタバコを吸っているととても幸せになれる。幸せという物は意外と身近にあるものだと感じてしまった。 今年は大枚叩いてロックフェスにも行くし、良い夏になりそうだなぁ。 そんなほのぼのトークを友人としていた。そんな中友人の一言。 「まぁ俺たちは女がいない地点でアウトだけどな。なんでむさいお前と一緒なんだよ」 世の中の女性は、きっとあれでしょう。嫌いなものを先に食べて好きなものは最後までとっておくタイプばかりなのでしょう。今はどうでもいい男ばかりに目が行って、僕という存在は、最後まで残しておく、大切な存在なのだと思います。 間違いない。 リーズナボーボーイ。 『ダウンタウンDX』のファッションチェックみたいなコーナーで、今日の芸能人の私服は総額いくらでしょう?みたいなものがある。服はもちろん時計やアクセサリーの値段が入るのでかなりの高額になることもしばしばだ。 もし僕がこのコーナーに出たらいったいいくらになるのか。 今日の僕の服装で考えてみようと思う。 まず上に着ていたアロハシャツ。これは890円だ。安い。 そしてジーパン。これは友人からのもらい物だ。ただ。 愛用しているユニクロ製サンダル。たしかこれは800円。 ・・・総額1700円いかない。 ええと、そういえば僕の持っている財布は確か3000円くらいだったな。 おお、一気に4700円だ。すげぇ、かなり苦しいけど、これなら僕の周りの友人と比べても遜色がないだろう。 友人「俺の全身の値段?安いよ。Tシャツは1000円くらいのヤツだし。でも今日履いているこのジーパン、ビンテージでさ。それでも二万くらいだったかな」 僕は今日一日ずっとMP3プレイヤーで音楽を聞いていたのでそれを含めて総額24700円なので引き分け。 アロハシャツばっかり着ている。 青とか赤とか、そういう派手目なアロハではなく、白黒っぽい茶色っぽいアロハシャツだ。半そでのそれとジーパンを合わせ、サンダルをペタペタして毎日その辺をぶらぶらしている。 友人と一緒にご飯を食べに行った。注文して運ばれてくる間にぷかぷかとタバコを吸いながら、僕も彼もいまだ決まらない就職の話なんかをしていたら、彼に言われた。 「お前って、怪しいバイヤーならすぐに就職できそうだよな」 その話はそこですぐに別の話題になったのだが、よくよく考えてみるといまいち納得がいかない。そもそも怪しいバイヤーってなんだ。いまいちどころか全く納得がいかない。 別の友人にその話をした。 「ああー、わかるわかる」 どうやら僕の就職先が決まったようです。 路地裏で怪しいバイヤーを見かけたらよろしくお願いいたします。「ポップコーンスパ見ましたよ」と言ってくれた方はもれなく2割引にさせていただきます。扱っている商品はたぶん、小麦粉っぽい白い粉とか普段あまり見かけないキノコとかだと思います。 まさかのデザイン。 リビアの国旗と聞いてそれがどんなものかわかるだろうか。わからない人はコチラを見てもらえばいいと思うが、もうまさに緑一色。 リンク先にはなぜ緑一色なのかの説明も書いてある。 抜粋すると『カダフィ大佐は側近たちに翌日までに新しい国旗を完成させろと命令した。時間が1日しかないために側近たちは戸惑い、苦肉の策でイスラームで最高の色である緑一色の布を国旗とした』とある。 もう最高にやけくそなデザインだと思う。 確かに締め切りが翌日ということで焦ったのはわかるけれど、それでも何時間か時間はあったんだろうから、もう少しなんとかならなかったのだろうか。 「おい、時間がねぇぞ。まずいぞ」 「うーん、緑を使うってのはいいんだけど、デザイン、どうするよ?」 「もう緑一色でいかね?・・・なんてな、ハハハ」 「・・・そうすっか」 「マジでか・・・」 たぶん国旗の草案を見たカダフィ大佐も驚いたと思う。なにせただの緑色の布だ。 もう少しデザインを練る時間を与えればよかったなぁ、とか後悔をしつつ、でもそこは偉そうに命令した手前「緑は最高の色だからなハハハ」とか苦笑いをしたと思う。「やっぱりデザインはシンプルが一番だぜ」とか強がったりもしたかもしれない。 言えば言うほど負け惜しみ臭くなってくる、哀愁の漂う国旗。それがリビア。 サングラス革命なるか。 これから訪れる夏。直射日光の厳しい下なんかではサングラスは重宝すると思うので、新しく買おうかなと思っている人も多くいると思う。 ここで、どこかの会社が思い切ってサングラスのコンタクトレンズを作るのはどうだろう。 外見上はまったく普通なのに光が全然まぶしくない。おお、これは画期的だ。サングラスのレンズや縁が煩わしく感じることもなくなる。これは売れる。 問題があるとすれば夜になるとなんにも見えなくなるということだけだろう。ビルの光とか車のライトしか見えないと思う。 「俺別に、夜何も見えなくていいや」という細かいことを気にしない大雑把な性格の人には売れるんじゃないかと思う。 そもそも大雑把な人はサングラスのレンズや縁を煩わしく思わないんじゃないの、というツッコミはしなくていいと思う。 そして良く考えるとただのカラーコンタクトなだけの気がしてきたけれど、気にしなくていいと思う。 tamakoさんからミュージックバトンなるものを受け取った。 僕は基本的に世間から隔離された人間なので、ミュージックバトンってなんだ、と思ってしまった。なんとか周りに合わせて必死に世の流れについていこうとミュージックバトンなるものを調べてみたところ、どうやら好きな音楽なんかの話をして、また誰か5人にバトンを渡さなくてはならないらしい。 うーん、音楽トークはいいとして、誰かにバトンを繋ぐのか。しかし僕からバトンなんて渡されて果たしてうれしいだろうか。「なんだこのポップスパ、うぜー」とか思われるのが怖いので音楽トークだけしてバトンは渡さないという荒業をやってのけようと思う。 『コンピュータに入っている音楽ファイルの容量』 これは2GBくらいです。アルバム60枚くらいですかね。パソコンに取り込むのがめんどうくさくてこの辺でやめてます。音楽ファイル一つとってみても僕の堕落ぶりが見て取れるところが怖いと思います。 『今聞いている曲』 曲っていうかアルバムですけど「DESSERTvsMINOR LEAGUE」というスプリットアルバムを聞いてます。両方ともえらくマニアックなバンドですけど、かっこいいです。ハードコアですね。このアルバム一枚とってみても、僕と世間の好みとのズレを見て取ることができます。 『最後に買ったCD』 「COCOBAT『12STEP』」 「NAPALM DEATH『the complete radio one sessions』」 「MISFITS『CUTS FROM THE CRYPT』」 「MISFITS『EARTH A.D.』」 この四枚を同時に買ったのが最後だと思います。一気に四枚も買うのお前、アホ?とか思われること山の如しですが、この辺を踏まえてみても僕と世間とのズレを(以下略) 『よく聞く、または特別な思い入れのある5曲』 「X『紅』」 「CRAZE『0911』」 「S.O.B『SHOOT MIND』」 「COCOBAT『cocobat crunch』」 「横山健『Running On The Winding Road』」 良く聞く曲なんて挙げだしたらキリがないんで特別な思い入れのある曲というか、僕の音楽ライフに多少なりとも影響を与えたターニングポイント的な曲を適当に5個挙げてみました。これも挙げ始めたらキリがないんですけど。 紅は有名ですね。これがなかったら僕の今の音楽人生はなかったと思いますが、なかったらなかったなりに別な音楽人生があったと思うのでその辺はわかりません。 0911はCRAZEとして初めて聞いた曲です。これを聞いて以後CRAZEにはまることになります。板谷祐加入後のCRAZEはポップロックとラウドロックの中間点としての最高峰だと思います。 SHOOT MINDはSOBとして初めて聞いた曲です。これを聞いて以後SOBにはまることになります。さっきと言っていることが一緒ですけど。SOBについては最近ココに書いたばかりなんで省略。 COCOBATは他のアルバムを持っていたんですがそれほどはまることはなかった。しかしこのココバットクランチを聞いて衝撃を受けました。すげぇ、すげぇと。すげぇしか思い浮かびませんでした。誤解を恐れないで言うなら名曲です。誤解を恐れて言うならかっこいい曲です。 横山健は僕にとってはNO.1アーティストです。勝手に世界一かっこいい男だと思っています。ハイスタンダードのギターさんです。決してクレイジーケンバンドのボーカルの横山剣さんではありません。 うーん、僕の音楽ライフが手に取るようにわかる、というよりもなによりも長いですね。読むのがとてもめんどうくさいと思います。大しておもしろくない内容ですしね。でも書いている僕は楽しくて楽しくてしょうがないのでこれからのポップコーンスパは音楽トークだけにしようと思います。 そして日に日にアクセスが減り、一週間後には・・・ヒィィィィ。 これでミュージックバトンとしてのテキストは終わりですけど、これだけだとあれなんで短く普段どおりのテキストを一つ。 「二度美味しいタバコライフ」 僕はタバコを吸う。 なにを思ったか友人が「今日天気が良くて日差しが強いから、虫眼鏡でタバコに火がつけられるんじゃね?」とか言い出した。この誘いに乗ってしまう僕の精神年齢もどうかと思うが、大の男が2人、日向にしゃがみこんでタバコの先端に虫眼鏡の光を集めている絵もかなり問題だと思う。 ジジジ・・・ジジ・・・ジジジ そうやって光を当てること数分。なんとタバコの先端からスーッと煙が。すぐさまタバコを取り上げ、咥えて、空気を吸う。そうしたら普通にタバコが吸えた。 本当に普通だった。味ももちろん全然変わらないし。 一体何をやってるんだ俺たちは、という時間が過ごしたい人はぜひ一度おためしあれ。 タバコを吸って肺がんになるだけじゃなく、直射日光に当たって皮膚がんにもなれますよ。 今年はアインシュタインの奇跡の年からちょうど100年目。 100年前の1905年、アインシュタインが発表した論文は以下の通り。 3月に光量子の論文「光の発生と変脱」 4月にブラウン運動の論文「分子の大きさの新しい決定法」 5月にブラウン運動の2つ目の論文「熱の分子論から要求される静止液体中の懸濁粒子の運動」 6月特殊相対論の論文「運動物体の電気力学」 9月に E=MC2(2乗)を導出した論文「物体の慣性はそのエネルギーに関係するか」 (『世界物理年』より) さっぱり何が言いたいのかわからないけれど、これらの論文はどうやらブラウン運動の理論、量子論、そして特殊相対論について述べているらしい。この後アインシュタインは一般相対性理論を完成させるのだけれど、なんかもう何がすごいのかわからないレベルだ。話によると飛行機なんかの位置を割り出しているGPSも一般相対性理論を使っているらしいので、どうやら飛行機を安全に飛ばせるのもアインシュタインのおかげらしい。すげぇ。 アインシュタインで有名なエピソードがある。 彼は十代のときにふと「光と同じ速さで動いたら世界はどうなるか」ということを考えたらしい。多分僕は500年生きてもそんな疑問が湧いてくることはないだろう。「はやくジャンプ発売しないかなぁ」とかばかり考えていると思う。 僕もなんとか歴史に名を残すために、このままポップコーンスパの更新を続けていき 「堕落した人間に於ける思考能力及び文筆能力の衰退と一定方向への進化性」 という論文書いて発表しようかと思っている。 世界に流通しているブランド物の半分以上は日本人が購入しているらしい。 日本でもブランド物を取り扱う店は多いし、テレビ番組や雑誌でもブランド物をネタにしているものは多い。海外のブランド店に日本人が集まることを現地の人は冷ややかに見てもいるらしい。 たしかに周りにはブランド物の時計や財布を持っている人は結構いる。かっこいいだとか限定もので私しか持っていないから個性が出せるとか、そういうことを皆口を揃えて言う。 高校生の頃の友人に財布を持たない人がいた。 お金は全部ポケットに突っ込んであって小銭が多いとじゃらじゃらと鳴り、ポイントカードとかもそのままポケットに入れていた。 ある日どうして財布を持たないのかと聞いてみた。 「うーん、今のままで特に不都合はないし、買おうと思ったことはないな」 本当の個性とはこういうものだと思う。 ポケットからしわくちゃの千円札を出す彼の姿はある種かっこよくも見えた。 もしいつか彼と再会することがあったら、挨拶もそこそこに真っ先に財布を持っているかどうかを確認したいと思う。そして彼がルイヴィトンの財布とかをもっていたらそれはそれでまたおもしろいんじゃないかと思う。 床屋のくるくる回っている看板の名前はサインポール。 赤と青と白の三色がくるくると回る、あの看板。なんであの三色なんだろうと調べてみると説が二つ出てきた。 1「フランス軍の陣内で理容所を作ったときに国旗を巻いた」説 2「理容外科医が作った人体模型があり、赤(動脈)、青(静脈)、白(包帯)という三色だった」説 1は解る。そういえばあの三色はフランス国旗と同じだ。フランス国旗を巻きつければ目立つだろうし、それが定着したのだろうということは理解できる。 2の説は意味がわからない。 しかしまた調べてみたら、昔は理容外科医という医療分野があって、今では理容と外科はまったく別物だが、当時は外科と理容を同じ人がやっていたらしい。うーん、今の常識では考えられないけれど、当時はそんなシステムだったのか。 そこまで考えてまた起こる疑問点。なんで人体模型が看板になったのか。もしかして昔の医療理容関係の店は全部人体模型を店先に置いていたのだろうか。 男「そろそろ髪の毛切ろうかなぁ」 女「私も切ろう。ねぇ一緒に行こうよ」 外に出る二人の男女。街を歩くと目の前には人体模型。 女「あ、人体模型があったわよ。ここで切ろうよ」 男「いやー、人体模型ってわかりやすくていいよな」 日本全国にある床屋のくるくる回るやつがいきなり全部人体模型になったりしたら結構おもしろいんじゃないだろうか。無駄に技術を駆使して、店に入ろうとするとその人体模型が「いらっしゃいませ」と言ってくれたり、入り口のドアを開けてくれたりしたら意外と人気もでるんじゃないかと思う。 最低。 世の中にはどうしようもないことというものは確実に存在する。ボールを上に向かって投げたら確実に下に向かって落ちてくるし、お客として乗ったからにはタクシーの料金メータがカシャカシャと増えていくことを止めることはできない。突然胸を鷲掴みにされるように恋に落ちる事だってあるだろう。それらはもう自分では制御できない、どうしようもないもの、受け入れなくてはいけないものなのだ。 街を歩いていた。特に目的も無くぶらぶらと真昼間から徘徊しているあたりが僕の不審人物たる由縁だ。天気はあまり思わしくなく、雨は降らないまでも空は一面の雲に覆われていた。 僕の顔を真正面から風が優しく撫でて行く。生温くて、少し湿っている、梅雨特有の雨。少しうっとおしく思いつつも、雨が降らないなら別にいいかなと散歩を続ける。風は止むことなく吹き続けている。 僕の前を歩く女性がいる。後姿しか見えないので正確ではないだろうが、多分大学生だと思われる。風に吹かれて、肩まである茶色の髪と同時に紺色のスカートがひらひらと揺れる。女性が歩く。揺れる。風が吹く。揺れる。歩く。揺れる。風が吹く。揺れる。 ・・・・・・。 ・・・・・・。 ・・・風よ、もっと吹け! そう願うことを止めることができるだろうか。 いや、もはや止めることはできない。 毎日発泡酒を飲んでいた。 できればビールを飲みたいんだけど、お金の都合で発泡酒を毎日飲んでいた。飲んでいるといってもせいぜい二本程度なのだが、最近たまたま一日飲まない日があった。 もう飲みたくて飲みたくて仕方がない。 なんだかアル中みたいになってきた。これはまずい。 そう思い、禁発泡酒としてその次の日を過ごした。たった一日禁酒をしただけでこんなに辛いなんて。飲んでないと考えれば考えるほど飲みたくなってくる。今日我慢すれば禁酒二日だ。これで大手を振って街を歩ける。そうさ、発泡酒なんて飲まなくても人間は生きていけるんだ。 そんなことを考えていたらその日はたばこを40本吸った。普段は一日10本なのに。 着々と笑えない道を歩み続ける、僕の人生。 レシピを見ながらパスタを作った。 インターネットはとても便利なのでレシピ類は山ほど出てくる。最近無性にパスタが食べたかったので冷やしパスタのレシピを適当に探して作ってみた。めざせ味っ子。 まずはソース作りだ。小さいボウルを一つ用意する。 まず塩を小さじ1/3杯か。 うん、これは問題ない。小さじなんてないけど適当で良いだろう。ぱっぱ。 そして砂糖を小さじ半分か。 僕の家に砂糖なんてない。入れなくていいだろ。甘さ控えめだ。 ええとなになに、エクストラバージンオリーブオイルを大さじ2杯。 うん、普通のオリーブオイルならあるぞ。どぼどぼ。こんなもんかな。 レモン汁なんてないので却下。生バジルなんてディテールはどうでもいいので却下。コショウを少々なのでブラックペッパーをさらさらと入れておくことにしよう。 最後にバルサミコ酢を小さじ1杯。 そんなマニアックな酢が家にあるわけない。普通の酢なら持っているのでそれを適当にどぼどぼ入れてみよう。味なんて大して変わらないだろ。どぼどぼ。あ、これ賞味期限が切れてる。別にいいか。 あとはそこにトマトとモッツァレラチーズを入れて冷蔵庫で冷やし、茹でたパスタにかけて出来上がりだ。 いただきまーす。 不愉快に臭くて、オリーブオイルのぬるぬるさが強くて、トマトがくずれ悪臭がくっつき、チーズもピザ用のものをもちいたのでどろどろしていて、見た目もトマトの色が出たのか、薄いショッキングなピンク色みたいになっている、そんなパスタ。 ぜひ。 看板が並んでいる中に一つとてもかっこいいものがあった。 デジカメだとか、どこかの大学だとかいった、駅のホームや電車の中から見えるように設置されているでかい看板という物がある。結構な大きさで、縦2m、横4m程度のものが何枚も何枚も並んでいる。 僕はこれらの看板を電車内の窓からボケッと眺めていたのだが、電車が駅のホームに入り、僕の目の前に看板が来た状態で止まった。その一枚に僕は目を引かれた。 そこには、ただ白一色。純白とはいえない、少しくすんだ白だ。そしてその中央には『空』の文字。 コンクリートジャングルである東京。空は雄大に広がることを許されず、上を見上げてみても、高層ビルの隙間から見える空はどこか、悲しげに見える。自分はもっと大きな存在なんだ、こんな途中で途切れてしまうような存在じゃあないんだ。そんなことを訴えているように見える。 この空の訴えを、この看板は示しているのだろう。2m4mの枠に収められてしまった空。 純白ではなく、くすんでしまっている白。排気ガスが引き起こす大気汚染の深刻さなんかを示唆しているのだと思う。 そしてここにはなんのコピーも印刷されてはいない。 「大気汚染を引き起こすな」とか「みんなで環境のことを考えてみよう」とか、そんな言葉はない。ただ『空』の一文字に全てを込め、感じてもらおうとしているのだろう。 電車がホームを離れる。僕は車内で揺られながら、あの看板のことをずっと考えていた。 この話を友人にしてみた。 自分「なぁ、すごくね、あの看板?沈黙から伝わる意思っていうの、すげぇかっこいいよ」 友人「それ、空(そら)じゃなくて空(あき)だろ。そこの看板の場所は今空いてるんで誰かスポンサーになりませんか?ってことだろ」 僕は信じない。たとえ世界中が敵に回ろうとも。 浅草寺に行った。 少年ジャンプで連載されている漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のイメージしか持っていないけれど、浅草の雷門を見てきた。うーん、でかい提灯だな。 次は何処へ行こうか。 ということでフジテレビ「笑っていいとも」でおなじみのアルタ前の馬鹿でかいスクリーンのところに行ってみた。うーん、テレビのまんまだ。 あ、あんなところにCDショップがある。ちょっと覗いていこう。 うおおー、すげー。こんなCDが売ってる。うお、これも売ってる。何だよ畜生、このCDすげぇ苦労して手に入れたのにこんなに安く売っているのかよ、ちっ。 日本で一番有名な歓楽街であろう歌舞伎町にも行ってみた。 うーん、いかがわしそうなネオンばっかりだ。 渋谷のハチ公も探してみた。 うーん、人が多くて探す気にならない。まぁいいか、多分ショボイ像だし。 あ、あんなところに中古CDショップがある。ちょっと覗いてみようかな。 おおおーすげー、ずっと探してたCDがこんな安い。しかも最近出たばかりのコレも無駄に安い。あ、あのバンドの来日記念盤だ、すげぇ、ほしい。うお、こっちにはレアトラック集が売ってる。このCDレアトラックを集めているくせにCD自体がレアなんだよなぁ、ほしいなぁ。くそー、宝くじとか当たらねぇかなぁ。うーん、全部欲しいな。うーん。 そんな僕の旅行。 明治神宮に行った。 せっかく東京にいることだし、あの有名な明治神宮でも一目拝んでおこうということで行くことにした。東京在住の友人は一度来たことがあるらしいけれど、まぁいいよということで二人で明治神宮めがけて出発した。 ということで明治神宮の入り口まで来た。途中の道のりで特筆すべきことはないので割愛する。僕の旅行記なんてこんなものだ。 中に入る。無駄に道幅の広い砂利道を歩く。 歩く。 歩く。 自分「おい、遠いよ」 友人「うん、遠いよ」 歩く。 歩く。 自分「そういえば明治神宮って誰を祭ってるの?」 友人「知らね。偉い人だろ」 自分「まぁな」 友人「初詣の時のここはすげぇよ。この広い道が全部人になるんだからな」 自分「へぇ、それ見てみたいな」 友人「そのときはよく財布とか落ちてるよ」 自分「そりゃあそれだけ人がいればな」 歩く。 歩く。 そしてついに僕らの目の前に現れる本殿。 自分「へぇ、これがそうか。テレビで見るのと一緒だな」 友人「テレビはこれを映しているわけだから、当然だな」 そして僕らは帰路に着く。 僕の旅行記なんて所詮こんなもんです。 東京へ行った際に築地へ行った。 溢れる新鮮魚介類。漂う磯の香り。活気溢れる売り場。 そんなイメージがある築地。名前は知っているしそういうイメージも持っていたのだけれど、行く機会がなく、それほど熱心に行きたいとも思わなかったので、僕は築地には行ったことがなかった。 「結構楽しいよ、美味いし」という友人の誘いの下、僕らは二人で電車に揺られ、築地へと赴いた。電車の中で僕らは「カニ食おうぜカニ。金かかるけど今日くらい良いだろ」とか「ばか、やっぱウニだべ。ウニ丼は超うめぇよ」という貧乏人の鏡のような会話を繰り広げていた。 そして僕らは築地にたどり着く。 目の前にはシャッター街。全然店が開いていない。これは一体どういうことだ。 ちなみに時間は午後の3時半。 朝の早い築地がこんな時間にやっているわけがない。 「うおー、築地なのに全部シャッターだぜ。やっているのは24時間営業のすし屋だけだよ。かなりシュールな風景だな」 「なかなかこの時間に築地に来て盛り上がっているやつはいないよな。これってかなりレアな体験じゃね?」 「レアだよ、レア。やろうと思えばすぐにできるけど、誰もやらないってのがオツだよな」 そんな会話を繰り広げ意外と楽しんでいた、僕と友人という名の馬鹿二人。 安上がりな喜びを胸にしまい込み、僕らは築地を後にした。 さすがに靴をいつもカパッカパッとしているわけにはいかない。 前回借りた革靴が僕には大きすぎて、歩くたびに脱げそうになる。あともう一社受ける予定なので、なんとか対応策を考えることにした。さすがにこのままだとまずい。 靴下を二枚履いてみるのはどうだろう。 うーん、ほんの少しは改善されたけど、まだ全然カパカパしてしまうな。だめだ。 歩き方を変えてみたらどうだろう。 靴を前に蹴りだすようにして歩くと、うん、少しは改善されたけれどこの歩き方はかなり疲れる。これもだめだ。 友人「ティッシュつめたらいいんじゃね?」 ティッシュをつめて靴がカパカパしなくなったのはいいけれど、信じられないくらい保温効果のある靴になってしまった。足中汗まみれ。 『冷え性の人にオススメ。靴にティッシュを詰めて歩こう』 とかそんな企画をみのもんたが昼にやらないかな、やらないだろうなと考えながら聞く、会社説明会。足のことが気になって気になって会社のことなんて何も覚えていない。 就職活動のために東京に行った。 気合を入れて準備をし、坊主だけど髪型を整えて、スーツもビシッと決めて僕は深夜バスに乗り込む。この辺はお金がない貧乏学生なのでかっこよさはない。 ぐーぐー眠るバスの車中。時折バスが揺れたりすることで目が覚たりすることはあるが、またすぐに眠りに落ちる。 何度目かわからない目覚めのあと、僕は自分の足元に目がいった。そこには見慣れたスニーカー。 就職活動なのに革靴を忘れてきた僕。 うわーっと思っても完全に後の祭りだ。まさか東京で革靴を新たに購入するわけにもいかず、仕方ない、東京に住む友人から借りるとしよう。 スーツをビシッと決め、バッグをさっそうと持ち、ネクタイも凛としているのに、靴をカパッカパッとさせて歩いていたのは僕です。 受けた会社の人事部の人が見ていたら、ああアイツかと思っていただけると幸いです。その際は内定とかよろしくお願いいたします。 階段であること。 店の階段なんかにはたまに、その階段の段差の垂直の面に横長の紙が貼り付けてあったりするだろう。そこには「二階、家電製品、AV機器」「三階、本、CD」といったようなことが書いてある。これはわかりやすくていいと思う。 またある時は垂直面に「やめよう飲酒運転」とか「ポイ捨て禁止」とか書いてある。こんな紙をみて本当に飲酒運転をやめるのかどうかは別として、まぁこれもいい。 僕がこの前見た、垂直面に書いてある言葉には衝撃を受けた。ここに全文を記そうと思う。確認をする。この文章は登り階段の段差面の垂直部に、横長の紙を貼り付け書いてあった文章だ。一字一句の改変なしに全文を記す。この文章が5段に一枚程度の割合で貼ってあったのだ。 『段差注意』 笑わそうとしているとしか思えない。 僕は方向音痴でいいかげんなので最悪だ。 僕の人生基本スタンスとして掲げている言葉は「まぁやってみてから考えよう」というものであり、思慮深いクールな男とは無縁なわけなのだけれど、まぁそこも考えようによっては行動力があってステキなナイスガイなのでよしとする。 たとえば目的地があってそこまでの地図を持っているとしよう。 でも僕は道に迷える。 道がわからなくなって、その時に地図を見て確認すればいいのだけれど、僕はなぜか「まぁ右に曲がってみてから考えよう」となるので、どんどんどつぼにはまっていく。 そしてそれを何度か繰り返した後、ううんまずいなここはどこだ、と心配になってきて地図を見るのだけれど、そこがもうどこなのかさっぱりわからない。持っている地図が住宅地図のような詳細なものならまだなんとかなるのだが、目的地までの目印しか書いていないような地図だと不必要な情報は書いていないので、僕が今いるところなんてさっぱりわからない。これはたぶん暗に僕の存在は世界から不必要だと言われているんだと思う。 そんな自分の存在理由と葛藤する、迷子の僕。 じゃあ初めから地図を見ながら歩けよ、とお思いの方も多いだろうけれど、僕はそうは考えない。前回はどうにかなったんだから今回もどうにかなるだろう、と思ってしまう。 今回のテキストを要約すると次の一文が妥当であると思われる。 『僕は馬鹿です。おしまい』 夏を制するものが受験を制する。 大学受験の時に僕は夏くらいから「それじゃあぼつぼつはじめようかな」とか言っていたので見事に本命には落ちた。夏を制する気がないものは受験を制せない。 友人同士数人集まり、そんな大学不合格武勇伝を話していると、ある一人がその重い口を開いた。彼は僕より年齢は一つ上で、大学に入学する前に一年間の浪人生活を送っている。 「俺、国立を一応狙っててさ。夏になったから結構本気でセンター試験の勉強を始めたんだよ」 おお、僕よりも立派だ。僕が結構本気になったのは秋からなので、2ヶ月くらいの差で僕が負けてしまっている。ちなみにしっかりと春から勉強を始めているであろう一般人の方々は失笑しながら読んでもらえばいいと思う。 「そして夏休みが終わってから学校へ行ってさ、センターの勉強をしてるって先生に言ったらその先生が『あれ、お前センター試験受けるのか?でもたしか私はお前のセンター試験願書は受け取っていないぞ。締め切りはとっくに過ぎているし、どうするんだお前』って言うんだよ。いやー、焦ったよ。だから結局センター試験受けられなくて、俺浪人したんだよね。まさかセンター試験に願書がいるなんてさ」 彼の武勇伝を聞いた僕らは、ただ感嘆するしかなかった。 僕らとは住んでいる次元が違う。 今日は虫の日。 日本昆虫クラブが昆虫が住める街作りを願い制定したこの記念日。 これは「む(6)し(4)」のダジャレだ。 また今日は虫歯予防デーでもあったらしい。 今ではもう廃止されているらしいが、日本歯科医師会が制定したこの記念日。 きっと「む(6)し(4)」という語呂合わせだろう。 そして今日はローメンの日という記念日でもあるらしい。 長野県伊那市の商工会議所が制定したこの記念日。羊の肉を蒸した固めの中華面をスープで煮込んだものをローメンというらしく、長野県伊那市の名物でもあるらしい。 「蒸(6)し(4)」というところから考えたのだろう。 これはもうかなり苦しいと言わざるを得ない。 しかしこの勢いなら近いうちに「信号無視をやめようデー(無視で64)」とか「私欲を捨てる日(無私で64)」とか「ノーアウトの日(無死で64)」とかが制定されてもちっともおかしくない。 ノーアウトの日に何をしたら良いのかは個人個人考えてもらうことにする。 そんな風に取り返しがつかなくなっていく、6月4日。 僕は英語を話したいけど話せない。 寝て起きたら突然英語がぺらぺらになってないかな、と夢見るほど僕はもう英語に対する努力を放棄しているのだけれど、英語に対する憧れは常に抱いている。 昔から英語は苦手だったので、センター試験を受けるときは最悪だった。しかし大学入学が懸かっているので疎かにはできない。ちなみにもちろん英語以外が得意というわけじゃなくて、英語が「特に」駄目だったというレベルだ。 英語の問題用紙が配られる。センター試験はマークシート方式だ。わからなくても答えを埋めることはできる。 前半なんとか必至に考える僕。わからないけれどなんとなくこれ、という理由でどんどん答えを埋めていく。あと残すは最後の長文問題だ。ここは配点が高いから気を引き締めていかなくてはならない。 でも試験時間残り3分。 半泣きになりながら、問題文を読んでいる時間もないので、長文問題十数問をただ適当にマークシートを埋めて提出した。終わった。 翌日の自己採点。前半の必至に考えたところは全滅で、最後の長文問題がほぼ全部正解していた。まったく考えていないのに全問正解。問題文すら読まずマークシートを見て適当に「じゃあ1」とか「これは3だな」とか埋めたのに全問正解。 僕が英語に憧れるのに、しかし努力を放棄する原因はこのあたりにある気がしてならない。 今日でここも一周年。 一周年という節目なので、過去を振り返り良く考えて見ると、あれだけどうでもいいテキストを一年間、約400ものテキストを一年間も更新したことになる。一作書くのに平均20分とすると8000分、30分とすれば12000分も費やしていることに・・・・・・。まさに時間をドブに投げ込んでいる。 でもそんなテキストを読んでいるあなた、そう、そこのあなたも一緒に時間をドブに捨てているんですよー。フハハハハー、ざまあみろー。 まてよ、読むのなんてせいぜい一作20秒だからな。酔狂な人がいてたとえ全部読んだとしても130分程度しかかからないな。2時間ちょっとか。僕は8000分で約130時間で・・・。 ・・・・・・・・・。 時間なんてドブに捨てるためにあるのさ(ヤケクソ) こんなテキストだけだとアレなんで、さらにもっとアレな短編小説(『コイビトドウシ』)みたいなのを書いてみたりしました。あんなものを真面目に書いているコイツはアホだなと笑っていただければ幸いです。あと余りに不評でしたら削除します(最悪) 長いので余計に時間をドブに捨てますから、御覚悟の程を。 一年間のご愛顧誠にありがとうございました。 これからもよろしくお願いいたします。 回転ドアの意味。 自動ドアというものがある。前に立つとドアが自動的にウィーンと開くという便利な代物だ。電気代は掛かるにせよこれはとても生活に役に立つものであると思う。 手動式ドアというものもある。ドアとして最初に発明されたのはこのタイプだと思われるが、自分でドアを開けないといけないという不便な点はあるが、電気代も掛からないし、デザインも凝れるし、こちらもなくてはならないものであると思う。 回転ドアを考える。 電気代は間違いなく掛かるだろう。常に回っているところを考慮すると自動ドアよりも電気代は高そうだ。しかも回転しなくてはいけないスペースも広く用意しなくてはいけないし、ドア自体にもさほどデザインを凝るような余地はない。 しかし回転ドアは楽しい。 勝手に回る扉。それに必至についていく僕。ちょっとずつ出口が近づいてくる。まるでアトラクションの終わりを告げるかのような、回転ドアの出口。建物内部に入るという目的は達成されるものの、内に抱く一握の寂しさ。 利便性ではない、別の方向を向き続け進化する、回転ドアという存在。 |