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2005年12月31日 日付変更線を目撃せよ

大晦日の日は子供が起きていても怒られない日だ。

小学生の頃に日付まで表示されているデジタル表示の腕時計を持っていた。
10:22から10:23に変わった瞬間なんかをたまたま目撃するたびに「あ、今変わった」なんて感じて少し喜んでいた昔の僕。

よし、今度は日付が変わる瞬間を目撃してやろう。

普段は9時半くらいに寝ていたので、これではとても日付が変更する瞬間なんて見れない。だけど0時を超えるまでなんてとても起きていられない。

こうなったら大晦日の日に目撃してやる。その日ならテンションも高いし、起きていても怒られないし、最高の条件がそろっている。
そして僕の壮大な計画が始まったのだ。

計画一年目。12時5分くらいになって思い出す。
「うわー、忘れてたー」

計画二年目。1月3日くらいになって思い出す。
「うわー、計画自体忘れてたー」

計画三年目。6月くらいになって思い出す。
「あ、時計、止まってる」

僕はまだ日付が変更される瞬間を見たことはない。
いつかは叶えたいと思う、子供時代の僕の夢だ。



2005年12月30日 ラブアンドキルソング

もーいーくつ、ねーるーとー、おーしょーおーがーつー。

お正月にはー、もち食べてー、のどをーつまらせ死にましょーおー
はーやーくーこーいーこーいーおしょうさんー。

子供の頃に作る替え歌というものはさらっと残酷だったりする。サザエさんの替え歌ではタラちゃんがタンスの下敷きになったりもするし、なかなかひどい。

世の中にはとても多くの歌がある。元気が出る歌。楽しい歌。一緒に悲しみを分かち合ってくれる歌。しかし一番多いのはやはりラブソングじゃないだろうか。

甘い恋人同士。長い夜。些細な出来事から得られる大きな幸せ。

そんなことを表現している歌はとても多い。僕みたいに恋人が居ない人にとっては、おお楽しそうだなと感じる反面、ちくしょうなんだよどうせ俺は一人だよ、いいさ、俺は一匹狼だぜワンワンと考えてしまったりもする。

大人が作る歌は、やっぱり子供が作る残酷な歌とは違って、残酷さを意識していない分、内蔵あたりにザクザクと響く力を持っている。そして僕は一人、コップに注いだ安酒を飲み干すのだ。

大人って残酷だよね。



2005年12月29日 生涯学習

時間は有限だ。

くだらないことをして過ごす1日も、夢に向かって必死に努力する1日も、同じ1日だ。どうせなら僕は有意義に過ごす方を選びたいし、少なくともくだらないことをして過ごすことだけは避けるように心がけている。
お前のブログを更新することなんてくだらないことだろ、と言ったそこのあなた。やめてください、反論ができないじゃないですか。

大晦日も近づき大掃除をしている人も多いことだろう。一年間の締めとして、お正月を新しい気持ちで生活するための掃除。うん、これはとても有意義なことだと思う。ぜひ僕もやろう。

ええーと、まずは散らかっている本を片付けて、CDを並べて、掃除機かけて、風呂掃除して、トイレ掃除して、キッチンまわりも汚いなぁ、洗濯物も溜まってる、そういやまだこれゴミに出してなかったなぁ・・・・・・。

そうだ、そう言えばあと3ヶ月したら社会人になるんだった。その時に引越しをするんだから、どうせだったら掃除もその時に一緒にやろう。うん、そうだそうだそうしよう、あとたった3ヶ月なんだから、今掃除なんてしても無駄だな。
いやー、あぶないあぶない、もう少しで時間を浪費するところだったぜ。

今日の一日の意義:言い訳が上手になった。



2005年12月28日 景気がいいぜ500円

それは血となり肉となり得るか。

僕が300円くらいの食玩でも買おうかなとコンビニで悩んでいると、隣から友人に言われた。
「どうせすぐ捨てんのやろ。あーあ、これだからお金の大切さがわかってないやつは困るよな。いったいどうすんだよほんなの買って。部屋に飾ってどうすんだ。しゃーないやろ」
僕が関西弁を思い出し思い出しで書いたのでウソくさくなったが、大体こんなことを言われた。
ち、ちくしょー、反論ができないけど、いいじゃん買っても。部屋に飾りたいんだよ。

コンビニを出ると、隣にあるゲームセンターに寄ろうぜと彼が言ったので行くことにした。
すると彼は500円くらいどっかんどっかん景気良く使っていました。

彼にはかなわないなと思いました。



2005年12月27日 待ち合わせ

男はプロポーズをする決心をして待ち合わせの場所へ行った。
女は別れを決心して待ち合わせの場所へ行った。
男は待ち合わせ時間10分前に喫茶店に着き、席で女を待っていた。
5分後に女が到着して、男の向かいに腰を下ろした。

女「話って、何?」
男「うん、その前に、君の方も話があるんだろう?」
女「・・・私の話を先にしましょうか」
男「そうしてくれると助かる」

女「別れましょう、私達」
男「・・・どうして?僕たちは結構うまくやってきたと思っているけれど」
女「あなたには黙っていたけど、私、好きな人がいるのよ。もちろんあなたじゃないわ」
男「・・・・・・そうか」
女「ごめんなさい。・・・それにしてもあなた、もう少し怒ると思っていたけれど、ドライね」
男「じたばたして君の気持ちが僕に帰ってくるのなら、いくらでも騒ぐけど」
女「そうね。ありがとう。あなたはいつでも冷静だったわ。ちょっと怖いくらいにね」
男「・・・そいつとは結婚するのか?」
女「たぶんね」
男「そうか・・・おめでとう」
女「ありがとう。・・それで、こんな空気にしておいてなんなんだけどあなたの話ってなんなの?」

男「別にどうでもいいことさ。今度の日曜日に、久しぶりにデートでも、ってね」
女「そう、ごめんなさい、それはナシってことでいい?」
男「おいおい、僕はそこまでバカじゃないさ。わかってるよ」
女「もちろん私から勝手に男をつくって、離婚をあなたに迫ってるんだから、慰謝料はきっちりと払うわ。受け取ってもらえるわね」
男「最高の笑顔で受け取ってやるさ。離婚おめでとう、ってね」
女「ありがとう、ごめんなさい」

男はずっと笑いをこらえていた。それがまさか妻の方から別れ話を切り出してくるなんてな。
男は慰謝料を払う覚悟を決めていた。それがまさか妻の方が僕に払ってくれるとは、なんて幸運なんだ。あぶないあぶない、もし僕の話を先にしていたら、僕が慰謝料を払う立場だったんだ。
男は電話をかける。
「あ、もしもし僕だよ。うん、妻と別れた。そう、僕は決心したよ。結婚してほしい。慰謝料がいくらで決着したかって?そんなこと心配するなよ、なにせ僕は慰謝料をもらえる立場なんだからね」



2005年12月26日 野菜カクテル

ご飯にお茶漬けの素をふりかけて、その上から熱いお茶をかけて食べるのが好きだ。
名づけて「お茶漬け茶漬け」
僕のネーミングセンスにみんな脱帽したらいいと思う。

でも僕のお茶漬け茶漬けは栄養サイドから考えるとかなり黄色信号だ。ないに等しい。

そこで僕は毎日野菜ジュースを飲むのを心がけているんだけど(限りなく「これを飲み続けなければ俺は栄養失調で死ぬな・・・」という強迫観念に近いけれども)、100%野菜汁だけの野菜ジュースはまずいので、野菜汁50%果汁50%というものを選んでいる。

栄養価の面で考えれば野菜100%方がいいとは思うけど、アレは正直不味すぎてストレスで病気になりそうだ。

「大学生、野菜ジュースのあまりのまずさにストレス性疾患で急死」
なんてことになったら笑うに笑えない。
なんたってその時僕は死んじゃってるからね。

でも栄養価はもっと効率よく摂取したい。でもまずいのはいやだ。

そこで僕が考えだしたウルトラアイデア。
名づけて「野菜ジュースで野菜ジュースをカクテル作戦」だ。
そろそろみんな僕のネーミングセンスの無さに諦めがついている頃だと思う。

話は簡単。野菜汁100%の野菜ジュースを野菜50果汁50の野菜ジュースで割るのだ。
例えばお互いを1:1でコップに入れれば野菜75果汁25の野菜ジュースが出来上がる。この方法で僕が美味しいと思えるギリギリ比率まで果汁を減らすことによって、おいしく、かつ、無駄なく栄養価を摂取することができるのだ。俺すげー。

そこで何度か実験を繰り返した結果、僕が許せるのは果汁40%あたりであることがわかりました。それ以上野菜を入れると正直まずかったです。飲みたくありません。

ということで結局飲まれずに冷蔵庫に眠る野菜100%のジュースをどうしたもんかと悩んでいたりする最近の僕だ。



2005年12月24日 サンタさんへ

拝啓、サンタクロース様。

僕に「クリスマスイブなのに一人でブログを更新をしているだけという状況に陥ってもくじけない強い心」をください。

よろしくお願いします。
まだこのプレゼントが届いていません。僕は今へこんでいます。

至急お願い申し上げます。



2005年12月23日 突撃となりのインスタント晩御飯

雨や雪が降っていてスーパーに行けない。

僕の家の近くにはコンビニはあるけれどスーパーはない。スーパーへ行こうと思ったら大学よりも遠いのだ。だから大抵大学の帰りにスーパーへ寄っていたんだけれど、最近の悪天候で、家に帰るまでにレジ袋の中に海が出来てからは行かなくなってしまった。

まぁ素敵。まるで水浸しになったパンみたいなものがレジ袋から出てきたよ。

結局誰かと食事をする予定がない限り、家にあるもので済ませることになる。
野菜ジュースと、ごはんと、カップラーメン。たまにコンビニで安いレトルトのカレーを買うくらいだ。

たららったったったった。たららったったったった。
簡単、三分クッキング。

まず、カップラーメンの蓋を開けます。
あとは蓋に書いてある作り方を見てね。

栄養価が気になるあなたは、野菜ジュースを温めてお湯にして、カップメンを作ってみるのもいいかもしれないですね。アクが出まくりますけど。無性に甘いカップメンになりそうですけど(僕はやったことないですよ)

レジ袋の中に溜まった水は、年末も近づいてきた夜に一人、たららったったったった、とか言っている僕の涙が集まったものなのかもしれない。

あら不思議。なんだかかわいそうな大学生が鏡の中にいるよ。



2005年12月22日 卒業論文七転八倒九挫折

そういう社会勉強のため。

いったい卒業論文がなんの役に立つのだろうか。
遊びほうけていた大学生がいきなり世界を変えるような研究ができるわけがないし、こんなことに時間をかけるくらいならバイトでもしていた方がよっぽど勉強になるんじゃないのと感じている最近の僕だ。そうは言っても「誰かの卒業論文を書く」というバイトは絶対にやりませんけれども。

社会人をしている友人が居る。

彼と酒を飲んでいる時に、彼の愚痴が始まった。
「なにが辛いって、そりゃ仕事が辛いんだけど、上司がさ、言ってることがころころ変わるんだよね。適当なこといいやがって。言う方は簡単だよ、やるのは俺なんだよ、ちくしょー」

僕が卒業論文の草稿を教授に見せる。
すると前日にはOKが出ていた箇所で文句を言い始める。
ええー、昨日はそれで良いって言ってたじゃん。
そっちは言うだけで簡単だけど、直すのは俺なんだよ、ちくしょー。

卒業論文作成は社会に出るために必要なんだなと実感した。



2005年12月21日 カレーを美味しく食べる方法

なんでもうまい。

野菜のうまみが溶け出し、ルーとなじむので、カレーは煮込めば煮込むほど美味しい。
ルーとなじむといっても決して大柴と酒を飲みに行ったりすることじゃあない。

コトコトと煮込んだ美味しいカレー。作ってからわざわざ一日置いてから食べる人だっているくらいだし、一日熟した味がするといううたい文句のルーだって売っているくらいだ。

おいしいですよね、じっくりと煮込んだカレーは。

鍋に水を入れ、その中にレトルトカレーを入れて弱火にかけたまではよかったんだけど、音楽を聞きながら本を読み始めたらそのことをすっかり忘れて、一時間後に思い出しました。

いやー、やっぱり美味しいですよね、じっくりと煮込んだカレーは。
(一時間分余計に腹が減ったので)



2005年12月20日 ぺーぺーペーパードライバー

助手席は随時受付中。

自動車免許を取得して早二年半。その間に運転したのは二回だけ。

どれくらい運転していないかと考えてみると、ブログを始めてからは一度も車を運転していないことに気がついた。最近免許の更新もしたのに。

僕はもうペーパードライバーの新入生になってしまった。

年末年始に実家に帰る予定なので、その時に車の運転練習をしたいなと考えるんだけど、たぶん雪が積もっているだろうな。二年のブランクを埋めようってのにいきなり雪道は危険すぎる。

くそう、どうしたらいいんだ。

ということで友人と一緒にゲームセンターへ行ったときに、雪道のコースがあるレースゲームをやった。
ぐおおん、ぶおおんというけたたましい音を上げて壁スレスレで曲がっていく僕の車。どんどん見えなくなっていく後続車。おお、二年間のブランクがあるにも関わらず、この運転。僕は天才か。

これでもう雪道の運転なんて恐るるに足らず。

ということで、誰か僕と一緒に愛を語り合いながらドライブをしませんか?
(人生最後の)



2005年12月19日 マジデナニソレ

アパートの契約の時には敷金礼金というものを取られる。

敷金はわかる。
部屋を汚されるかもしれないから、その保険として先にお金をとっておくという発想だ。

でも礼金って納得がいかない。そりゃ部屋を貸してもらったんだから感謝はするけれど、お金まで取らなくてもいいんじゃないだろうか。しかも家賃一ヶ月分て。

この礼金システムは日本独自のものだろう。

コンビニで弁当とお茶とタバコを買おうとレジに持って行く。
会計を待っている僕に店員が一言。
「お弁当が500円、お茶が150円、タバコが300円、あと三つを売ってあげたので礼金をお弁当一つ分として500円、合計1450円になります」

そんなことを言われたらものすごくびっくりする。
日本で部屋を借りようと不動産屋を訪れた外国の人もこれくらい驚いているんじゃないかなと思う。



2005年12月18日 情熱じゃない赤

フラミンゴという鳥がいる。
体が淡いピンク色をしていてキレイな、あの鳥だ。

動物園でフラミンゴを見て
「あ、あのフラミンゴ、キレーだね。真っ赤な体でさ」
そんなことを口にしてしまう人もいることだろう。

ちなみに動物園にいるフラミンゴの鮮やかなピンク色は
「食物に色素を添加させることで」
維持している。

「あ、あのフラミンゴ、キレーだね。真っ赤な体でさ」
色素を添加していると知ってしまった後では、この言葉もなにか違う響きを持ってくる。

真っ赤なキレイな体をしたフラミンゴはフラミンゴで
「あーあ、食いすぎちまったな。体が真っ赤だよ。ダイエットしよ」
とか考えているかもしれない。



2005年12月17日 白ヤギさんと黒ヤギさんとの仲

ヤギって本当に紙を食べるんだろうか?

調べてみると、ヤギは紙を消化する酵素を持っているため一応紙を食べることは出来るけど、ムリして食べる必要なんて全然ないとのことだ。それも和紙ならまぁ不純物も少ないためまだマシだけど、洋紙は使用してる薬品の関係でけっこう食べると危ないらしい。

白ヤギさんから届いた手紙を黒ヤギさんが食べてしまい、『さっきの手紙にはなんて書いてあったの?食べちゃってわからなかったよ』と書いた黒ヤギさんからの手紙を白ヤギさんが食べてしまって・・・という童謡がある。

先ほど示したヤギの生態の話からこの白ヤギさん黒ヤギさんの話を考えると、黒ヤギさんはわざわざ紙を食べなくても生きていけるのに、でも白ヤギさんからの手紙を食べてしまったということになる。よほどお腹が空いていたのだろう。
手紙が届いたと言っているところから勝手に想像すれば、おそらく手紙には高級な和紙なんて使用しておらず、コンビニでも売っているような洋紙に文章を書き、それを封筒に入れたものだろう。危険な洋紙を食べなくてはならないほど黒ヤギさんも白ヤギさんもお腹が減っていたと推察できる。ほかに食べるものを持っていなかったのだろう。

しかしここで疑問点が生じる。
それは「お互いに『さっきの手紙にはなんて書いてあったの?』という返事を出している」という点だ。つまり「返信用に買っておいた予備の紙がまだ手元にあるにも関わらず、しかしわざわざ大事な用件が書いてあるかもしれない、相手からの手紙、を食べている」ということだ。

これはどう考えてもおかしい。

お腹が空いていたとして、仕方なく洋紙を食べるという危険を冒すなら、誰かからきた手紙よりも、自分の手元にあるどうでもいい紙を食べるのが当然ではないだろうか。しかも届いた手紙にはインクで文字まで書いてある。こんなの食べるくらいならまっさらな紙を食べたいと思うだろう。

ここから導き出される結論は一つ。
二人は仲が極端に険悪であり、自分の体を多少なりとも危機に貶めたとしても相手の手紙なんて見たくもないし、読みたくもないし、ちくしょう胸くそ悪い、腹も減ってるし食ってやるぜ、と判断したということだろう。

そもそもこの童謡では、一番初めに投函された白ヤギさんから黒ヤギさんへの手紙の内容は一切明らかにされていない。『今度の週末ささやかだけどうちでパーティーをやるんだよ、君も来ないか?』というものかもしれないし、『君の弾くピアノ、芸術的だよね。奥さんは毎晩毎晩アレを聞きながら眠りに入れるなんて、尊敬に値するよ。僕なら悪夢にうなされて二度と睡眠なんて欲しなくなるだろうね』かもしれない。

一見してほのぼのした童謡の中にもこれだけの意味が隠されていることに、僕は驚きの意を隠すことは出来ない。一体彼らの間に何があったのか。どれほどのことがあればここまで相手を嫌うことができるのか?

僕の妄想の旅は続く・・・。

そもそも現代だとこれが電子メールでやりとりされてしまって全然話が成り立たないと思う。



2005年12月16日 10年目のクリスマスプレゼント

妻「ねぇ、ハイ、クリスマスプレゼント」
女は小さな箱をテーブルの上に置いた。その箱は白い紙で覆われ赤いリボンで結ばれていた。
夫「なんだよ、最近はそんなの全然なかったのに」
妻「結婚10年だからさ。めったにあることじゃないし、いいじゃない」
夫「なんだかちょっと恥ずかしいな」
男は箱を受け取る。
夫「開けていい?」
妻「ちょっと待って。これに受け取りのサインをしてよ」
そう言うと彼女は名刺程の小さい紙を夫の前に差し出した。
男が郵便局員をしているので、それにからめた冗談なのだろう。
夫「アハハ、なんだよそれ、ん?この名前を書く欄のとこでいいの?」
妻「そうそう、ちゃんとハンコもね」
夫「わかったわかった、ほら、これでいいか」
妻「うん、じゃあもうその箱開けていいよ」
夫「ハハハ、なんなんだよ一体」
彼はリボンをほどくと、包装紙を丁寧に剥がし始めた。
妻「楽しんでくれたなら、私もうれしいわ」
彼は包装紙を小さくたたんでテーブルの上に置き、箱を開けた。
中には銀色に輝く指輪が入っていた。
夫「・・・指輪?」
男はそこで、妻の左手薬指に指輪がはめられていないことに初めて気がついた。

女は、先ほど男がサインをしてハンコを押した紙を眺めていた。
そして小さかった紙を開き始める。その紙は小さく折りたたまれていたのだ。

開いたその紙の上部には『離婚届』と書いてあった。



2005年12月15日 悪魔の囁きを聞いた

大学院に進む友達が何人かいる。

くそ、あと二年間も気楽な大学生をやるなんて、うらやましすぎる。
よーし、僕も大学院へ行って二年間遊びたおしてや「授業料」るぞー。
今何か重大な壁にぶつかった気がする。

学生のうちは、時間はあるけどお金がない、状態であるし
社会人になると、お金はあるけど時間がない、状態になると言われている。

うーん、僕としてはお金も欲しいけどやっぱり時間も欲しい。
なにかその両方を補ういいアイデアはないか「ニート」なぁ・・・。

今何か通過してはいけないトンネルを抜けたような気がする。



2005年12月14日 好きなタイプと嫌いなタイプ

ayaさんから人間性バトンが回ってきました。

出尽くした感の強いバトンシリーズもまだまだ続いている。
とっくの昔にネタなんで出尽くしているのに惰性でだらだらと続いているポップコーンスパとかいうブログみたいなものだ。

よーし、ここは一発頭をフル回転させて、超おもしろいネタでテキストを書いてやるぞー。

というわけで人間性バトンに答えてみました(手抜き)

Q1「人間性バトンを回してくれた方に対しての印象をどうぞ」
>嫌いなタイプは?
>煙草吸う人
ええと、あれ、うん、ごめんなさい。

Q2「周りから見た自分はどんな子だと思われますか?」
僕に会う人はまずは「優しい人」という印象を受けるでしょう。自分に厳しく人に優しい。僕はこういう人間です。困っている人は見過ごせないっていうの?
あと一緒にいて安心できると思いますね。「包容力がある」って表現しても差し支えないと思います。いつもいつも一緒にいるのに飽きない、いつまででも一緒にいたいって思う男。例えるなら冬場の朝の布団の中にいるような感触を得られる、僕はそんな男ですね。
僕に会う人はみんなこう思っているんだろうと考えてはいるんですけれど、恥ずかしがって誰も言ってくれないのが現状です。ポジティブとはこういう思考のことを言うのです。

Q3「自分の好きな人間性について5つ述べてください」
すぐおごってくれる人間性
一緒にご飯を食べたときにいつの間にか会計を済ましてくれている人間性
「今日は俺が出しておくよ」と毎回言ってくれる人間性
「二人で合計5000円だったけど俺少し多く食べたから2000円でいいよ」と言ってくれる人間性
「お前カップメンばっかり食べてるんだろ?たまには良いもの食べろよ」と言ってご飯に連れて行ってくれたにも関わらず「おごるなんて言ってないだろ?」と会計の時にいきなり言い出さない人間性

Q4「反対に嫌いなタイプは?」
毎朝顔を洗うとき鏡に良く映る顔みたいなタイプ

Q5「自分がこうなりたいと思う理想像とかありますか?」
タモリ倶楽部の時のタモリ
手を叩いて笑っているときの関根勤
高田純次

Q6「自分のことを慕ってくれている人に叫んでください」
どこにいるんですかー!返事してくださーーい!

Q7「大好きな人達にバトンタッチ15人(印象付き)」
モーニング娘。(区別がつかねぇ)

ということでどうでしょうか。
クリスマスが近づいていくにつれてどんどん心がすさんでいく管理人です。

それではまた明日。ばいびー(死語)



2005年12月13日 心まで温めて欲しかったのに

成分の半分は切なさ。

コートを着て手袋をしている人も多くなってきたし、時折あられが舞ったりもする。
もう真冬だ。

そして冬と言えば鍋だろう。

大学の研究室でぼけっとしながら今日の夕食は鍋にしようと決心する。
みそ味のなべにしよう。白菜を買って、ネギを買って、鶏肉を入れよう。おでん気分でゆで卵を入れるのも美味しいだろうなぁ。お湯を沸騰させたらまずは鶏肉から入れよう。そしてゆで卵。最後に白菜とネギを入れてひと煮立ちで完成だ。

夕飯メニューのイメージトレーニングをしていたら研究室も終わったので
「よし、スーパーへ行くぞー!」

大雪。
地面は何センチも積もってるし、吹雪みたいになってて視界なんて全然ない。

かじかむ手を息で温めながら、役に立たない傘を片手に自転車を押しながら家に帰る。
お湯を沸かして、買い置きのカップメンにそそぐ。

「いやー、やっぱり寒いときには温かい食べ物に限るよね」



2005年12月12日 浮気調査

男は一つの探偵社の扉を開け、神妙な顔つきで中に入る。
そんな思いつめた顔を見つけた一人の探偵が、慎重に男に話しかける。
探偵「今回はどのようなご用件で」
 男「・・・妻が浮気をしているようなのです」

2週間後、探偵の報告を聞くために男は再び探偵社を訪れた。
探偵「この2週間奥さんの素行調査を重ねましたが、どうやら思い過ごしのようですよ」
 男「本当ですか?」
探偵「ええ、時々主婦友達とみられる女性と会っているだけでした」
 男「そうですか、これで安心して仕事に打ち込めますよ」

探偵「もしもし、うん僕だよ。いやーまいった。まさか君の旦那が僕のとこにくるなんてね。もし他の探偵に依頼に行っていたかと考えると、冷や汗だよ。まぁとにかくこれで僕も彼同様、安心して仕事に打ち込めるってものだね」



2005年12月11日 名探偵の出番をなくしてやれ

幽霊が生きている人間を驚かすことなんてありえない。僕は幽霊なんて全く信じていない。

百万歩譲って幽霊が実在するとしても、幽霊が思考をすることはありえない。思考をするためには「脳」と「思考に必要な化学物質が正常に分泌されること」が必要だけれど、幽霊は脳がないんだから思考するわけがない。

お酒を飲みすぎただけ(思考に必要な化学物質の分泌がちょっと妨げられるだけ)で、僕たちは思考ができなくなることからもそれは明らかだ。幽霊に化学物質が分泌されることもありえないだろう、そもそも脳みそないし。

なので、生前恨みを持っていた人間に対して幽霊が復讐する、なんてことはありえない。

テレビなんかのミステリー物で、いわくつきの建物に閉じ込められ、連続殺人事件が起きたりすることがある。誰かが「これは数年前殺されたアイツの怨念がやっているんだわ」みたいなことを言う。

皆が「ええーっ」と驚いているところに、大抵誰か一人くらいは「ふん、バカバカしい。幽霊なんているわけないだろ」と言う人がいるだろう。

大抵こういう人が真っ先に殺されてしまったりする。

つまり、僕だ。

もし僕がそういう場面に出くわし、犯人が顔見知りで、僕が即死じゃなくじわじわ死んでいくような状況になったとしたら、自分の血で回りくどく暗号みたいなダイイングメッセージなんて残さず、直接犯人の名前を書こうと思う。

「犯人はヤスです」と。

もしかしたらひねくれた探偵が「これは犯人がヤスさんに罪を擦り付けるように仕向けたんです」とか言い出すかもしれないので、ここはもう少しわかりやすく

「犯人はヤスです。本当です」

と一言添えておこうと思う。
なんだか余計ウソくさいような気がしてきたので、筆跡鑑定で本人が書いたと断定できるように自分のサインも入れておこうと思う。

「犯人はヤスです。本当です。pop-spa」

そんなことを長々書いている暇と余力があるのなら、もう少し生きることに頑張れよ、と思われるかもしれないので

「犯人はヤスです。本当です。pop-spa もう精一杯がんばりましたがこれを書き記すことが限界でした。携帯電話も圏外だったし。でもこのまま犯人にただ殺されるのはシャクなので名前を書いてやりました。これで犯人がわかったでしょう。ヤスです」

と書いておいた方が賢明だろう。
ヤスという名前が二回もでてくるし、これならどんな鈍い人でも犯人が一目瞭然だ。 ということで皆さんもぜひ今回のテキストを参考にしながら、ダイイングメッセージを書いてもらえばいいと思う。
あと幽霊なんてまったく信じていないとしても「ふん、幽霊なんていないよバカバカしい」なんてことは口に出さず「ええー、やっぱりそうか・・・」と神妙な顔をしておけば、そもそも犯人に狙われる可能性が少しは減るんじゃないかとも思う。



2005年12月10日 就職祝いと独立記念日

僕の友人達の中には就職が決まったお祝いという名目で車を買ってもらっている人が結構いる。

一体これはどういうことだ。

ただでさえ学費を出してもらい、生活費も出してもらっているのに、その上さらに車まで買ってもらうなんて。買ってもらう人も人だけど、お金を出す親も親だ。これから自分で稼ぐようになる子供に向かって車を買って「与える」なんて、甘やかしを通り越してバカにしている。
「車なんて自分で買うよ」くらい言ったらどうだろう。

その点僕の親は
僕「就職決まったよ」
母「よかったね。がんばってね」
これだけだ。

しかし母親から言われる「がんばってね」以上の就職祝いがあるだろうか?

もうあんたは子供じゃないんだ。経済的に自立して、これから一人前の社会人として立派になりなさい。そんな意味が含まれた、がんばってね、の一言。親に一人の社会人として認められる以上にうれしい就職祝いなんて、少なくとも僕にはまったく思いつかない。

僕はもう本当の意味で大人になるのだ。
自分の足で、自分のお金で生活を切り開いていく本当の大人になるべく、僕は日々を過ごしている。

お父さんお母さんのすばらしい教育のお陰で、僕はこんな立派なことを考える人間に成長したのです。
ここはどうでしょう、お父さんお母さん。息子が立派になった記念に自動車なんかをプレゼントしてみては?



2005年12月9日 結論は大きく

毎週読んでいる雑誌の発売日に立ち読みをしようとコンビニに行ったときに、すでに立ち読みをしている人が多くて自分が読めない状況だと「邪魔だよ、立ち読みするなよ、買って読め」と思ってしまう僕は、もしお金持ちになったとしたら、立ち読みでごった返す雑誌コーナーを横目に「ふふ、俺はなんと雑誌を買って読むんだぜ、すげぇだろ」という目線で彼らを見てやろうと密かに画策しています。

日本はまだまだ平和だと思います。



2005年12月8日 部屋の片隅に置き去りにされた光

僕の部屋のライトは蛍光灯が平行に五本並んでいるものだ。

その五本の蛍光灯のうち、三本が切れてついていない。つまり僕の部屋は今二本の蛍光灯で照らしているだけの、薄暗い部屋ということだ。僕のひきこもり性がこの一点からも窺い知ることが出来る。

暗い部屋で本を読んだりすると目を悪くするし、このままじゃあダメだ。
新しい蛍光灯を買ってきて、心機一転、明るい部屋で生活をしよう。

そう考えて蛍光灯を買ってきたまではよかったんだけれど、最近は夜が明けてから寝て、夕方に起きる生活を繰り返しているため、寝る直前は眠すぎて蛍光灯を変える気なんて起こらないし、起きてからだとライトなしでは暗くて交換できないけどライトをつけたまま交換するのは感電しそうでできないし、という状況なので未だ蛍光灯は二本だけ。

『この蛍光灯は白はっきり色あざやか』

新品の蛍光灯に印刷されたそんなフレーズが、薄暗い部屋の中で、寂しく響いている。



2005年12月7日 地元ネタを語り明かそうぜ

ayaさんから回ってきた地元バトンに答えてみた。

少し考えてみてください。
海で溺れたときに、なんとか助かろうと必死の思いで浮かんでいるワラを掴む人を、一体誰が「そんなの意味ないよ」と笑うことができるのでしょうか。あなたは笑い飛ばすことができるでしょうか。いいえ、誰にもできません。
僕は今まさしくそんな状態なのです。

僕の地元についての文章なんて読んで面白いのか?
僕の生まれなんかに誰か興味があるのか?
そもそも地元バトンって名前はどうなの?
などなど疑問はあるけれど、しかしやはり
「一日分のネタを考えなくて良い」
というメリットを僕は否定することができませんでした。僕はワラを掴んでしまったのです。

ああやめてください。
救助隊の人がせっかく投げ込もうとしている浮き輪に画鋲で穴を開けるのはやめてください。

ということで地元バトンに答えてみました。

Q「あなたの地元はどこですか?」
A 新潟です。米どころ酒どころビールどころです。さらっとウソをつきました。

Q「地元には今までどのくらい住みましたか?」

A 高校を卒業するまでです。どうしてもアーティストになる夢を捨てきれずに、親と大喧嘩をして家を飛び出してしまいました。またウソをつきました。

Q「地元で自慢できる事や物を教えてください」
A 縦に長いことです。新潟は地図で見るととても縦に長いです。どうです、うらやましいでしょう。

Q「では地元で、自慢する事ではないが、トリビア的なことを教えてください」
A 佐渡金山の近くに存在している「砂金取り体験コーナー」のところの砂金がいつまでたってもなくならないことです。はいそこ、スタッフが砂金を撒いてるとか言わない。

Q「最終的には地元に戻って、住んだり、仕事したりしたいと思いますか?」
A 僕は『今を大切に生きる』がモットーですので、先のことはわかりません。今を一生懸命生きることだけに集中しています。『』の中を「行き当たりばったり」に代えていただいても差し支えありません。

Q「次に回す5人を指名してください」
A 波平、サザエ、カツオ、ワカメ、中島

いかがでしたでしょうか。
今回のバトンで少しは僕のことが理解できたのではないかなと思います(ああコイツはアホだな、と)

最後に、佐渡金山関係者様に対して、深くお詫びの言葉を申し上げ、今回の幕引きと代えさせていただきます。
「ねぇ、あれって、マジで砂金を撒いてんの?」



2005年12月6日 暗闇の中のクリスマス

諸行無常の鈴の音が鳴る。

誰もが自分の好きなことをやって生きていきたいと思うけれど、それを実現できるのはほんの一握りの人だけだ。やりたくもないことでも、それをこなしてお金をもらわなければ生活は出来ない。
親のスネに齧り付いている大学生の僕が言っても説得力は全然ないけれど、生きていくのは大変なのだ。

今日の晩御飯を買うためにスーパーへ行った。
米が無くなったので米を手に取り、もやしをカゴへ入れ、さんまも追加してレジへ行く。

レジのおばさんは笑顔を作り、僕に向かって「いらっしゃいませ」と言う。

彼女の頭の上にはサンタの帽子。

商品を一つ一つレジを通すたびに、左右に揺れるサンタの帽子。
帽子の下には開き直ったおばさんの顔。
「なんで私がサンタの帽子を被らなくちゃならないのよ。毎年のことだからもう諦めてるけど」
「俺だってなんでおばさんの上なんだよ。若い子かおっさんだけでいいだろ」
そんなやり取りが聞こえてきそうなスーパーの一画。

恋人同士で過ごす甘いクリスマスという光の裏には、様々な影が潜んでいる。
それは人生の辛さすら飲み込んでいる程の、深く、暗い闇だ。



2005年12月5日 サンダラーレポートvol.2

まさかのvol.2です。1は9月14日付け更新にあります。

春でも夏でも秋でも冬でもサンダルを履いていた季節感ゼロの僕がサンダルを脱いで早4ヶ月。今では「冬にサンダルを履くなんてバカじゃね?」という客観視ができるまでになった。客観的に見れば見るほど昔の僕が悲しくなってくる。
これを因果応報というのだろうか(自業自得)

そして最近なんと足にまた変化が見られたのだ。

冷え性になりました。どーん!

・・・足が冷たくて眠れない。自分の足が自分のももにあたるたびに「冷てぇ」と叫ばなくちゃならないし、結露でも起こっているのか布団の中は湿ってくるし、最悪だ。

なんだよ、まだ脱サンダルをしてからたった4ヶ月じゃないか。足を冷やしているうちは足がどんどん暑くなるくせに、足を温め始めたらどんどん冷たくなるのかよ。
まるで「あまのじゃくで他人の言うことを聞かず突っ走るくせに熱しやすく冷めやすい」僕みたいじゃないか。
・・・そういえば僕の足だった。

人間の適応能力の過敏反応っぷりに驚きつつ、足が冷たくて眠れない夜に、足が暑くて眠れなかった過去の自分を思い出す。結局僕に安眠はないらしい。
これを悲劇と言わずしてなんと呼ぼうか(自業自得)

もう一度サンダル生活に戻って冷え性を治そうか真剣に考えるも、悪循環になりそうで怖くて出来ない、そんな僕。もはや泥沼に腰まで浸かっているような気がしなくもないので、上だけを見て生活することにした(ものすごくポジティブっぽいネガティブな結論)



2005年12月4日 ドクターオーパーツ

今日一日特に予定もなかったので家でずっとごろごろしていた。

考古学にはオーパーツという言葉がある。古い遺跡の中に、当時の技術では考えられないような高度な技術が発見されたりすると使う言葉だ。千年くらい前の遺跡から発見された電池なんかをそう呼ぶらしい。とてもロマンがあっていいと思う。

もしかしたら今から何千年も時が経ったときに、ドクター中松が発明した「ジャンピングシューズ」が発見されたとしたら
「な、なぜこんなものが何千年も前の日本の研究所に正確な設計図があるんだ・・・信じられない」
というような事態になるんじゃないだろうか。現代では失笑の的だとしても、ただ先を読みすぎているだけで、ものすごいことをやっているのかもしれない、ドクター中松は。

そんなことを今日は考えていた。
今日一日僕がどれだけ暇だったのかわかっていただけたと思う。



2005年12月3日 登場人物が無気力な昔話シリーズ

『桃太郎』
むかーしむかし、あるところに無気力なおじいさんと無気力なおばあさんが住んでいました。無気力なおじいさんは山へ芝刈りに行かないといけない時間にもかかわらず家でごろごろし、無気力なおばあさんは川で洗濯をするのがめんどうくさいのでこれまた家でごろごろしていました。

二人が家でごろごろしていたその時、川では大きな桃が流れていました。

おしまい。


『うらしま太郎』
うらしま太郎という若い漁師が海岸沿いを歩いていると、一匹の亀と、それを取り囲んでいる無気力な子供達が目に入りました。漁師は亀がいじめられていると思い子供達に近づいてみると、子供達は亀を見ながら口々にこう言っていました。
「すっぽん鍋ってうまいらしいぜ」
「でも金ないよ」
「この亀すっぽんでもないしな」
「だよな」
亀はのそのそと海に向かって歩き、海に入るとすいすいと泳いでどこかへ行ってしまいました。うらしまは今夜の獲物を逃してしまったことを悔やみながら、また海岸沿いを歩いていきましたとさ。

めでたしめでたし。


『桃太郎2』
おばあさんが川で洗濯をしていると大きな桃が流れてきたではありませんか。おばあさんは今夜のデザートにしようと思い、その桃を家に持って帰ることにしました。
おじいさんと一緒にご飯を食べ終わると、おばあさんは大きな桃をまな板の上に置き包丁で真っ二つにしました。
するとなかからかわいい赤ん坊が飛び出してくるではありませんか。
おじいさんとおばあさんはその子に桃太郎という名前を付け、たいそうかわいがって育てました。

時は過ぎ、大人になった桃太郎は鬼退治に行くといいだしましたので、きびだんごを持たせてあげました。

道中桃太郎は無気力な犬に出会いました。犬が「きびんだんごをくれ」と言うのでももたろうは「鬼退治に一緒に行ってくれるならあげるよ」と言いました。
犬は「めんどくさいからいやだ。でも俺は腹が減っている。お前は俺を見捨てるのか。動物虐待か?」と言いました。ももたろうは鬼は怖くありませんが訴訟は怖いのでしかたなくきびだんごをあげました。

道中桃太郎は無気力な猿に会いました。またきびだんごを取られてはたまらないと桃太郎は一目散に猿から逃げました。猿はまったく追いかけてこようとはしませんでした。

道中桃太郎は無気力なキジに出会いました。キジは飛ぶのが面倒くさいのか、テクテクと地面を歩いていました。空を飛ばないキジなんて仲間に入れても仕方がないとは思いましたが、ずっと一人で行くのも寂しいので「ねぇキジさん。きびだんごあげるから一緒に鬼が島に行かない?」と誘いました。キジは「いいよ、でも俺はなにもしないよ」と言いました。桃太郎はきびだんごをキジにくれると、キジは約束どおり桃太郎の後ろをテクテクと歩いてきました。

鬼が島に着いた桃太郎は、船からおり、鬼屋敷へ夜襲をかけました。キジは船で寝ています。
桃太郎は監視員の鬼を倒すと、あっというまに鬼屋敷を制圧してしまいました。キジは一度目を覚まし、桃太郎がいないことに気付きましたが、特に気にせず、寝たまま手を伸ばしてきびだんごの袋を探し、そこから一個団子を取り出すと、パクッと食べ、また寝ました。

鬼が島から帰ってきた桃太郎は、おじいさんとおばあさんと三人で仲良く幸せに暮らしましたとさ。

めでたしめでたし。



2005年12月2日 サンタクロースからプレゼントを受け取るための手引き

拝啓、サンタクロース様。

サンタクロースとはもちろん、クリスマスになるとトナカイのソリに乗ってさっそうと現れ、眠っている子供達にプレゼントを配ってくれる素敵なおじさんのことだ。

今日はそんなサンタクロースからどうすればプレゼントが確実にもらえるのかを考えてみた。クリスマスまで残り一ヶ月を切った今、準備がはやすぎるということはないだろう。

まずサンタからプレゼントをもらうための絶対に必要な条件は、靴下、子供であること、の二つであると考えられる。

「ええー、煙突のある家っていうのも重要なんじゃないの?」と危惧している人はどうぞご安心を。サンタクロースだって時代時代に合わせた方式を採用しているから大丈夫だろう。彼らの絶対的なタブーは、玄関から入る、ということであり、入り口が煙突だろうが窓だろうが気にしないようになっていることと考えられる。
「うちは警備が厳しいからサンタさんが入ってこれないわ」というような人は、多少めんどうだが、その日だけは警備会社に電話をして警備システムを止めてもらう外ないだろう。サンタも警察や警備会社とはあまりかかわりたくはないのだ。

そしてサンタは寝ている子供にしか配らないので、もしあなたが不眠症であるならば、残念だが今年は諦めてくれと言わざるを得ない。今年のうちにしっかりと不眠症を治し、来年またチャレンジしてもらうこととしよう。

そしてここからがサンタからプレゼントをもらうための本題を記す。

まず靴下は基本だろう。これを忘れるようではあなたにプレゼントをもらう資格はない。
しかしここで「大きいものをもらってやろう」と欲を出し、お父さんの靴下や、お母さんに特別に作ってもらった特大靴下なんかを容易してもダメだと考えられる。
なんといってもサンタは靴下のプロとでも言うべき存在であるから、その人の顔を見ればその人の足の大きさなんてたちどころに当ててしまうからだ。ここは多少我慢をしてでも自分の靴下を用意しておいた方が無難だろう。
平均よりも少し足が大きくて、サンタに靴下をすり替えたなコイツと思われる可能性が高い人は、布団の足の方を捲って、素足を直接サンタに見せながら寝ればよいだろう。多少寒いかもしれないがエアコンで部屋をポカポカにすれば一晩くらいそんな寝方をしても風邪は引かない。

そして第二の条件。それは子供であることだ。
「初めてお酒を飲んだときが大人になったなと感じる」だとか「初体験を経験したから私はもう大人よ」とか「成人式は済んだけどまだ自立できていないから俺はまだ子供だな」とか、そんな個人個人の大人と子供の境界線なんてサンタクロースには関係ない。彼らは彼らの子供の定義をもっている。さすがにその定義はトップシークレットであるため僕にもわからないが、どこからどうみても子供、というあなたはきっと大丈夫だ。
「大人っぽいね」とよく言われる人は、靴下の隣に名前と顔、年齢と職業がわかる身分証明書でも置いておけばいいだろう。サンタの持つ子供の定義は知らないが、判断材料は多いに越したことはないし、サンタもその熱意は感じることができるだろう。

ここでひねくれた大人で「俺もプレゼントが欲しい」と思っているあなた。まったくしかたのない人だ。そんなことを考えていないで自分の幸せを第一に考えろと言いたくもなるが、気持ちはわかる。
一人身の大人は諦めてもらうしかないが、もし自分の子供がいるようなら、どうだろう、子供が寝静まったことを確認したら子供部屋を出て、夜が明ける少し前に子供の部屋に行ってサンタからのプレゼントを取り上げてみては。子供は夜明け前なら起きていることもないだろうし、もし子供が目覚めたときに「僕のプレゼントがない」と騒ぎ出したとしたら、あなたは子供の肩を優しく抱き、ニッコリと微笑んでこう告げればいい。
「サンタさんはね、子供にしかプレゼントをあげないんだよ。○○(子供の名前)はもう立派な男だろ。サンタさんはお前の成長した姿を見て、もう子供じゃない、この子は大人だなと感じたからこそプレゼントを置いていかなかったんだ」
もしあなたの子供が娘であった場合もほぼ同様の言葉でよいだろう。重要なのは「子供ははやく大人になりたいと思っている」ということを理解することであり「お前はもう大人だ」と認めてあげることだ。

そしてもしあなたが「来年も絶対にサンタからプレゼントをもらいたい」と思っているのならば、靴下の中に福沢諭吉の3枚や4枚は入れておいたほうが良いかもしれない。「遠いところをはるばる来てくれてありがとう」という意味でだ。日本の円は世界中で信用があるからサンタも「米ドルの方がよかったんだけど、まぁこれでもいいか」と思ってくれることだろう。サンタだって感謝の気持ちを目に見える形で伝えられれば無下にはできない。

どうだろうか。
これらを踏まえた上で、今年のクリスマスこそはサンタクロースからのプレゼントを受け取るぞと決意し、そして実際にもらうことができたなら、僕としてはこの上もない幸せだと考えている。



2005年12月1日 超イメージダウン

残り少ない大学生活を「よし有意義に過ごしてやろう」と決心しつつ、結局毎日「今日は何を更新しようかなぁ」と考えがちな僕は、ブログ管理人の鏡であると思うのです。

「ああ、コイツみたいな生活をしたらコイツみたいに堕落していくんだな。俺も気をつけなくちゃな」

そう他人に決心させる鏡のような存在であると思うのです。



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